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毎日の全身浴が心身の健康に繋がる理由

入浴は単に皮膚を清潔に保つ時間だけでなく、癒しの時間としても日本の文化として広く根付いてきました。しかし、何かと忙しく時間に追われがちな現代人は、疲れていたり時間がなかったりという理由からシャワーだけで済ませる人が増えてきています。
1日の終わりにその日の疲れをきちんととるには全身浴がおすすめです。今回はその理由と全身浴のメリットを解説します。

入浴が必要な理由

現代人の疲れは目や肩、腰などの身体的な疲れだけでなく、精神的な疲れなどが複雑に絡み合っています。
こうした疲労が溜まる前にきちんとケアすることが欠かせませんが、そんな時にお勧めしたいのが毎日の全身浴です。

全身浴のメリット

① 温熱作用

湯船に浸かることで身体が温まり、血管が広がることで全身の血流が改善します。そして新陳代謝が活性化することで、だるさや疲れの解消に繋がります。
また、体温が1℃上がると基礎代謝は約13%上がります。基礎代謝が活性化されることで脂肪燃焼を促すことができることから、ダイエットとしての効果も期待できます。

② 浮力作用

浮力の法則により陸上に比べて浴槽の中では体重が約10分の1になります。重力から解放されることにより関節や筋肉への緊張がゆるみ、全身がリラックスできます。

③ 浸水圧作用

水圧がかかることで全身がマッサージされたような状態なります。温熱作用との相乗効果で血液やリンパの流れがスムーズになり、全身に溜まった老廃物や余分な水分が血液やリンパによって回収されることで、下半身のむくみや冷えが改善されます。
むくみは皮膚表面に現れるセルライトの原因とも言われていますが、日頃からお風呂に浸かる習慣をつけることで下半身のセルライト予防に繋がります。

④ 粘性・抵抗性

浴槽の中で手足を動かすと水圧の抵抗が加わり、重力とは異なる負荷がかかります。
粘性・抵抗性による負荷は陸上の3〜4倍とも言われているため、水中でゆっくりと手足を動かすストレッチをすることで筋肉にほどよい刺激を与えることができます。

入浴のタイミング

入浴に最も適した時間は『ベッドに入る1時間前〜2時間前』です。その理由は体温を調節する熱産生・放熱機構にあります。
体の芯まで温まると体温を調節する機能が作動し、手足の甲の皮膚血管が開いて体に対する手足の相対的温度が上昇します。
それらの熱は手足を通じて外界に逃げていくことで体の深部温度が下がっていきます。一度上がった深部体温が下がると「そろそろ寝る時間だ」と脳が判断してウトウトしてきます。少しでも長く寝たい!と就寝ギリギリに入浴される方もいらっしゃいますが、お風呂から上がってすぐに布団に入ると熱が体内にこもったままとなり深部体温がスムーズに下がりません。その結果、寝付きが悪くなります。

入浴時に気をつけたいポイント

・入浴前の水分補給を忘れずに
 入浴すると身体が温まって大量の汗をかくので、入浴前にコップ1杯ほどの常温水を飲むのがお勧めです。お風呂上がりに冷たいジュースやビールが飲みたくなりますが、急に冷たいものを飲むと胃腸に負担をかけてしまい、せっかくの入浴によるリラックス効果が半減してしまいます。

・理想的なお風呂の温度は38〜40℃

 お風呂温度は38〜40℃が理想です。その理由は血液の流れがよくなる温度が40℃と考えられるから。42℃を越えると交感神経のスイッチが入って脳が興奮状態になってしまうほか、心臓への負荷増えてしまいます。逆に37度以下では体温の上昇が見られず温熱効果が得られません。

・湯船に浸かる時間は10〜15分を目安に

 10〜15分の入浴で体温は平均して0.5〜1度ほど上昇し、皮膚表面の体温が上昇すると血液循環が促され深部体温も上がります。長時間浸かり続けると体温が上がりすぎて入浴熱中症という“のぼせ”の状態に陥ることもあります。「デトックス効果があるから長時間浸かって汗をかきたい」と思う人もいますが、汗の99%は水分なので肌から毒素や脂肪が排出されることはありません。逆に血液中の水分やミネラルが失われることで乾燥肌などの肌荒れを招くリスクがあります。

・ゆっくりと肩まで浸かる

 いきなり湯船に入ると心臓に負担をかけてしまうので足からゆっくり浸かります。肩まで浸かることで鎖骨周りにあるリンパ節の流れが改善されます。また、全身の血行がよくなることで末端まで血液が行き渡り、溜まっていた水分や老廃物がスムーズに回収されて肩こりやむくみ、冷えが改善されます。また体内の循環が整うことで疲労回復や免疫力アップにも繋がります。

いかがでしたでしょうか。
疲れを気軽にケアできる全身浴には様々なメリットがあることがご理解いただけたかと思います。毎日の全身浴で心身ともに健康な日々を楽しんでください。